これって性病!?非特異性膣炎って何だろう?
目次
性病にかかるような心当たりがないのに、性病のような症状が出てしまったら誰しもが動揺すると思います。
特に、目に見て分かる変化だと健康状態の悪化を顕著に感じやすく、余計に不安になってしいますよね。
中でも女性のデリケートゾーントラブルは、おりものやニオイといった部分で変化が表れやすいので異変に気付きやすいものです。
かゆみや肌表面のかぶれであれば、ムレてしまったのかと少し安心もできますが、おりものが黄色や緑に変化してしまっては
「もしかして重大な病気にかかってしまったのでは…」
と、心配で夜も眠れませんよね。
しかし、心当たりがない状態であってもおりものが変色してしまったり、ニオイがきつくなったりしてしまうという病気があるのです。
そのため、性交の経験がない方であっても注意が必要なのです。
非特異性膣炎って何?
思い当たる節がないのに、デリケートゾーンから悪臭が漂ったり、おりものの色に変色が見られたりといった症状が出てきた場合は『非特異性膣炎』の可能性が疑われます。
これは、デリケートゾーンに異常が認められるのにも関わらず、カンジダ菌や、淋菌、トリコモナス原虫といった病原菌が検査で見つけられず、膣炎を起こしている病原菌が断定できない膣炎のことを指します。
病原菌がいないということで、人によっては気づいたら症状が治まっていたという方もいらっしゃいます。
非特異性膣炎の主な症状としては…
◆おりものに血液が混じる
◆おりものが緑色や黄色に変色する
◆強いニオイを放つ
◆下腹部が痛む
◆排尿痛がある
◆外陰部が赤くただれる
◆外陰部に痒みが出る
といったように、性病とよく似た症状が出るのが特徴的です。
人によって症状の重さが異なるので、一概に『上記のような症状が出る=非特異性膣炎』と断定するのは難しいです。
自己判断をせずに、しっかりと婦人科で検診を受けるようにしましょう。
非特異性膣炎はどうして起こるの?
非特異性膣炎は、先ほども書いたように病原菌が見つからない膣炎のことを指しますが、全く原因がないわけではありません。
非特異性膣炎が発生する要因としては、自浄作用と大きく関係してきます。
自浄作用とは、自ら膣内の状態を酸性に保ち、雑菌の繁殖を防ぐことを指すのですが、何らかの原因で自浄作用が低下してしまい雑菌が異常繁殖してしまうことで、非特異性膣炎が発症してしまいます。
自浄作用が低下してしまう原因は以下のようなものが挙げられます。
・睡眠不足や体調不良といって免疫力の低下
・ホルモンバランス(エストロゲン)の乱れ
・抗生物質を長期間服用している
経年によってホルモンバランスは乱れやすくなってしまいますが、それに加え、免疫力が低下してしまうような生活習慣を送っている方は注意が必要ですね。
また、自浄作用の低下以外考えられる原因としては
・補正下着などのきつい下着を身に着けていた場合
・ムレやすい下着をよく身に着けている
・タンポンや生理用ナプキンを長時間交換せずに使い続けている
このような状態も、非特異性膣炎を引き起こしてしまう雑菌が繁殖しやすくなるため気を付けなければいません。
特に、夏場は気温上昇、冬場は防寒をするため厚着になることが多くデリケートゾーンがムレて雑菌が繁殖しやすいので注意が必要です。
膣内の酸性具合が保てなくなってしまう膣内洗浄のしすぎなども控えた方がよいでしょう。
非特異性膣炎はどうやって治療をするの?
まず、非特異性膣炎と同じような症状が現れたら婦人科で抗生物質の感受性検査が行われ、膣炎を引き起こしている雑菌を特定します。
雑菌が特定されれば、その雑菌に対して効果的な抗生物質を膣内に挿入、あるいは服用といった形で雑菌の働きを弱めていきます。
同時に膣内洗浄をする場合もあるようです。
期間としては1週間~10日程度で状態の回復が見られますが、再発しやすいので自己判断で通院をやめることがないようにしましょう。
もちろん、抗生物質を服用していたからといって、先ほどにあげた非特異性膣炎を引き起こす生活習慣を繰り返していたら意味がありません。
治療中に生理が来てしまった場合は、こまめに生理用品を取り換えたり、ムレないように下着をかえたりといった工夫と努力が必要になってきます。
非特異性膣炎は自然治癒できる?
先ほど、自然治癒で治る人がいると書きましたが、全ての人が非特異性膣炎を自然治癒で治せるというわけではありません。
メカニズムとしては、自浄作用が低下し、雑菌が繁殖しやすくなっている状態なので、自浄作用が通常の働きに戻ってくれば症状が落ち着くというのが一般的な考え方です。
ムレによって引き起こされた非特異性膣炎も同様に、ムレない状況を作り出せば症状が落ち着いてきます。
そのため、中には普通に生活していたら治っていたというケースがあるのです。
しかし、1度発症してしまうと自浄作用の働きが戻っても症状が治まらないケースがほとんどで、悪化してしまうとさらに悲惨な状態になってしまうので、自然治癒を望むのではなく早めに医療機関へ受診するのがオススメです。
非特異性膣炎を発症すると高まるリスクとは?
放っておくとどんどんと悪化し、将来子供が産めない体になってしまうこともある非特異性膣炎ですが、一体どのようなリスクが潜んでいるのでしょうか。
・淋病やクラミジアといった他の病気を併発しやすくなる
・HIVに感染するリスクが高まる
・パートナーにHIVを感染させてしまう確率が高まる
・骨盤内炎症性疾患のリスクが高まることで不妊症や子宮外妊娠の恐れがある
・流産や早産のリスクが高まる
アメリカ合衆国の調査によると、なんと妊婦の16%が非特異性膣炎であると言われています。流産や早産といった危険性があるため特に注意が必要です。
また、膣内の粘膜が炎症を起こすことで性病にもかかりやすくなってしまいます。
中でも性病の代表格で、今でも死者が出続けているHIV(エイズウィルス)の感染率もグッと高くなってしまうのです。
また、感染するだけでなく、大切なパートナーに移してしまう危険性も高くなってしまうため、自分の身を守るだけでなく、相手を守るための行動も必要になってきます。
ここまで読んでいただけた方であれば、非特異性膣炎を放置してはいけないということが分かっていただけたのではないでしょうか。
非特異性膣炎はカンジダ膣炎と似ている?
非特異性膣炎を長引かせてしまった場合、併発しやすくなってしまうカンジダ膣炎ですが、症状が非常に似ているため、自己判断では間違いやすい病気の一つとして挙げられます。
カンジダ膣炎とは・・・
自浄作用が低下してしまうことで、カンジダ菌が増殖し、激しい痒みやおりもの異常が見受けられるようになります。
特徴としては、
・強い痒み
・ポロポロとした白いおりもの(ヨーグルト状とも呼ばれる)
・外陰部が赤くただれ、発熱する
といったような症状が現れ、非特異性膣炎と間違えてしまうというのも無理はありません。
治療法としては抗真菌剤を用いて治療をするため、非特異性膣炎の治療法とは異なります。
カンジダ菌は抗生物質がきかないため、非特異性膣炎だと思いこんで抗生物質を飲んでしまうとカンジダ菌がより活発に働ける環境を作り出してしまうことに…。
似ている症状だからこそ間違えやすいので、自己判断が禁物なのです。
非特異性膣炎にならないために。
上にも書きましたが、日々の生活の中で非特異性膣炎にかからないよう出来る工夫は沢山あります。
免疫力をつけるために運動を始めたり、食生活を変えたりするのもいいでしょう。
閉経後の方は自浄作用に影響を及ぼす女性ホルモン、エストロゲンの量が減ってしまうので、婦人科でホルモン療法を受けるのも良いと思います。
しっかりと自分に見合った対策方法を考えてみてくださいね♪